手軽な一揆の起こし方

エセ評論家の生活と意見

姫路出張

8月24日から26日まで富良野に出張し、8月31日から9月2日まで京都に出張をし、北海道に帰り、翌週9月7日から再び大阪→京都→姫路出張である。

全く「基地外」の沙汰である。

 

姫路にはある団体の全国研修会の講師として行った。

他の多くの参加者は、「前乗り」したりして日程に余裕があるにもかかわらず、姫路城に行かない人が多かったようだ。

全く持ってもったいない。

私はもちろん行った。というか、姫路城に行くのがメインの目的で、講演はついでである(コラ

姫路市、そして姫路城に行くのは、これで5回目。内天守登閣(天守閣に登ることをこういう。専門用語である。また一つ教養を披露してしまった)は3回目である。

姫路駅につき、冴えないホテルに荷物を置いて城に直行した。

 

 

1.駅前通

天守に登った2回の来訪は、もう20年以上前である。

1回目、2回目ともに電車で行って、駅から姫路城まで歩いたはずだ。

当時の記憶は姫路城内のもの以外ほぼないが、駅前が驚くほどきれいに整備されていた。

4・5年前に2度車で姫路まで行った(確か2016年くらいの秋と、その翌年開けて晩冬)が、その際には駅前をほとんど通らなかったので気づかなかった。

姫路駅から大通り

歩道はすべて石畳、広場や芝生のコモンスペースなどが豊富で、休日には地元のバンドの演奏など催されている。

駅前通りの歩道

草花も植えられ、きちんと世話がされている。

かなり費用が掛かるはずだが、無論姫路市が負担しているのだろう。

歩道

歩道の真ん中に、歩道に面したカフェ等のオープン席が置かれている。

市が、オープンスペースへの客席の設置を公認しているようだ。

ふつうはやれ看板をはみ出さ砂などとどうでもいい注意をするものだが、ここでは店舗と町が一体となって街づくりをしているのだろうか。

レトロな商店街

一方で、大通りから東西に幾筋も、さらに大通りと並行して幾筋も、アーケード商店街が続く。

商店街の中には山陽百貨店ヤマトヤシキ、駅直結のピオーレなどの複合商業ビル、ジャンカラジュンク堂などの全国チェーンの店舗も多く入っているが、写真スタジオやクラッシックなカフェなどバラエティに富む。

駅前のピオーレなどには立体駐車場があり、また姫路城近くにも公共駐車場があるなど、車社会に適応した駅前商業地区が形成されているのがわかる。

 

2.街くらべ

生活の場としては滋賀県、愛知県や石川県などしか比較対象を知らないが、これらの地域と比べて、駅前商業地区に活気があり「機能している」のが印象的だった。

私が大学生になるまで住んでいた豊橋市や、その周辺の豊川市豊田市岡崎市などは、2000年代初めころには、全て郊外のロードサイドストア中心の街に変貌していた。

これは、1990年代に、それまで小規模零細小売店を守ってきた「大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律大店法)」が大幅改正、規制緩和されて、大型ショッピングセンターの呼応外への誘致が進んだことで生じた。さらに2000年には法例自体が「大型小売店舗立地法」という新法にリニューアルされ、一層の規制緩和が進んだ。

戦後直後の経済の混乱、復員兵の失業などのなかで、元手が少なくても始められる小売業は爆発的に増えたが、玉石混交だった。

こうした事業者が昭和末期にもまだ数多く残り、自民党支持母体でもあったため規制が続いたが、90年代に入ってこうした「聖域」にも徐々にメスが入れられていったらしい。


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いつも素晴らしいか解説をしてくれるカカチャンネルさんの該当動画を貼っておく。

そんなわけで、愛知県は言わずもがな、滋賀県とて状況は同じであった。駅前は駅以外ない、つまり駅「前」は無。な官寺の街が多く、せいぜいJR草津駅前が比較的マシなレベルである。思い返せば、JR草津駅前が栄えているのも、駅東側の近鉄百貨店(近鉄通ってもないのに地元の人気店という謎勢力図)の立体駐車場、駅西側=琵琶湖側のA-Squareの駅前にしては非常識な広大さの平面駐車場があったおかげともいえる。商業的中心地は、イオンモール草津フォレオ里山、そして鳴り物入りで完成後に華々しく爆散して賜った「明るい廃墟」の汚名を見事返上した「ピエリ守山」などに移った。

ちなみに金沢市は駅前から香林坊、片町、竪町までの市街地に商業施設等が集中しているが、これは大型店舗の建設を市の条例で規制してきたという特殊事情がある。

これに対して、大阪より西の地域、中国四国地方は、駅前商業地区の活気がいまだに衰えないように見える。

広島や岡山などの政令指定都市は人口規模も、周辺に抱える衛星都市も規模が大きいため除外する。姫路くらいの、人口35万から50万のいわゆる中核市クラスで、姫路以外にも、旅先で印象に残るのは福山市高松市松山市などだ。

いずれも駅前商業地区が消費経済の中心であり、商店街などもシャッター外にならずに残っている。

高松市の丸亀商店街などは、アーケード商店街の店舗所有者たち全員を説得して、商店街一帯を大型の区分建物(分譲のオフィスや住居の複合施設)に再開発して、元の店舗オーナーに各区分建物所有権を与えるという形をとったらしい。ここは、商店街でありながら現代のアウトレットモールのような作りで、賑わいのある商店街だ。商店街再開発の一つの理想形として全国でも注目された方式らしい。

愛知県や滋賀県、さらにはおそらく静岡県やその東もそうなのだろうが、ロードサイドが駅前から消費経済の比重を吸引しているように見える。一方、西日本では古くからの商店街中心の商業地区がいまだに存在感を持っている。

この差が何に起因するのかは容易にはわかりえないが、愛知・滋賀や関東の郊外型・衛星都市(千葉や埼玉)などに共通するのは、人口が増えている点だ。

西日本はもともと経済的基盤は強固ではあったが、人口は減少している。このことと関連があるかもしれない。

3.おまけ

ベーカリー灯(ランプ)

数年前に姫路に行った際に見つけた地元の人気のパン屋、ランプで名物のハンバーガーを昼食に買った。