正月一日
なぜ今、正月の写真を、というと、あとひと月で2021年が半分終わろうとしているからである。
初詣は、例年であれば、初詣は祇園さん(八坂神社)→(円山公園を経て知恩院に行くことも)→下鴨神社→城南宮となる。
コロナ禍でなかなか動きが取れなかった2021年だったが、さて半年後はどうだろうか?
元のようにとは言わないまでも、徐々に以前のような生活に戻れることを祈るばかりである。
ワクチン
高齢者から順にワクチンを打つというのは、たいていの先進国では当たり前で、日本の優秀極まりない指導者たちは、「ほかの国もそうやっているしうちもそうしよう」という、この上ない深謀遠慮のうえ持ち前の決断し実行する能力とやらで以って、予想通り高齢者から順に接種を始めた。
思考停止の産物ではあろうが、日本においてこの高齢者優先接種は、決して悪くはないと思う。
他国に類を見ない高齢化と、資産の偏在が理由である。
日本の高齢化率は異常であり、すでに全人口の50%が50歳以上である。
手元にデータはないのだが、当然ながら年齢層が上の世代の方が資産が多く、かつ消費意欲も旺盛である。
何せ団塊の世代は70代、バブル世代ですら50代なのである。
戦後50年などと言っていた時代とは、当たり前とはいえ目の当たりにすると、やはり隔世の感がある。
そこで、である。
高齢者に優先接種をすることのインパクトは何か?
高齢者の消費をリブートできるのである。
資産があり、人口の多い高齢層の消費が戻れば、若年者のそれよりはるかにインパクトは大きい。
そもそも、若年層は外に出るなといっても旅行をし、へらへらとテレビのインタビューに答えている(ほとんどは「反コロナ対策」という自らの信念に基づく行動とも思えず、単なる無思考な蛮勇でしかないように見受けられる)。
しかもその若年層は、旅行に行ったとて消費額が小さく、あまり観光産業へのインパクトは大きくない。
北海道など、外国人富裕層が消えて安くなったから、という理由で、普段は来ない若年層(あるいは低所得層、と言い換えてもよいかもしれない)の客が増え、みるみる客単価が下がったという話は、観光産業に隣接する仕事をする身としてはよく聞くところである。
低所得層や若年層といって、馬鹿にしているわけではない。
マクロの経済として、彼らの消費を促進しても限界がある、ということを言いたいだけである。
高齢層は違う。
彼らはもともと旅行消費の最も大きなボリュームゾーンであり、客単価が大きい。そして、コロナ禍で特に大きくブレーキがかかった、いわば眠れる金の鉱脈と化しているのである。
若者はワクチンを打とうが打つまいが既にある程度動き回っているし、動いたところで単価は低い。そもそも嘆かわしいことに、人口が少ない。
しかし高齢層は、ワクチンを打てば動き始めるし、動いた時の単価は大きい。さらに人口的にもボリュームゾーンである(これまた嘆かわしいことである)。
ここまでくれば一目瞭然であろう。
日本において高齢者がワクチンを接種することのもたらすであろう、特に観光・飲食へのインパクトは、大きいと見込んで差し支えないのではなかろうか?
尤も、ワクチンそのものの安全性については、まだ見えない点もある。
短期的な副反応についてはある程度全体像が見えてきたものの、長期的に健康への影響がないのかは、まだ不明である。
こればかりはもはや、博打というほかないのか。