手軽な一揆の起こし方

エセ評論家の生活と意見

雨の日の花撮り NIKKOR Z 24-70mm F4.0

雨の日でも、雨だからこそ、撮れる写真があることは、平泉で撮影してよくわかった。

雨の日の野外撮影で最も手頃なのは、花だ。

というわけで、庭の花を撮影した習作を掲載する。

 

カメラはNIKON Z6/NIKKOR Z 24-70mm f4、定番のZ6のキットレンズだ。

雨の日の庭

24-70mm f4のレンズの強さは、接写できること。これは24mmに限らず、テレ端70mmでも同じだ。ハーフマクロ的な撮影ができる。

しかし今回掲載した写真は、基本的に24mmワイド端で撮影したものだ。

これは、パースペクティヴが強めに出るワイド端で接写することで、雨の庭の静物をより動態的に、庭のごく一部であるにもかかわらず空間的広がりがあるように撮ろうという意図だ。

セージ

こちらも24mmでの撮影。

しずくのついた花弁や葉の質感こそが、雨の日の被写体の美しさだと思う。

そういえば、新海誠のアニメ作品の中に「言の葉の庭」というものがある。

雨の日の庭園に建つ庵での、静かな二人の対話を描いたもので、「君の名は。」で大ブレイクする一つ前の作品だ。

あれこそは、アニメーションで雨の質感、美しさを表現した佳作だった(エンタメ性よりも文芸的な性質の強かった「静かな」新海作品の一つの集大成として、好きな作品でもある)。

 

雨の日の庭、奥に倉庫

ちょっと現像時に明るさを上げすぎたかもしれない。

ところで、今回掲載の写真は、全て雨の日で暗かったことから、ISO感度を上げている。

上の写真でISO250くらいか。

Z6などの最新のフルサイズセンサーは、花撮影のように質感の滑らかさが欲しい対象でも、ISO600やISO1000では全くへこたれない、きれいなノイズの少なさという印象だ。

 

雨の日の庭 ラストショット

多少陰影がついてくれたので、立体感も出る。

あえて24mmワイド端縛りで撮った。

ワイド端は、風景写真だとともすれば茫洋とした写真になるが、意外と狭いスペースに区切って(=被写体に寄って)花などの静物を撮るときに、効果的だと思われる。