一日目は富山を経て糸魚川のビジネスホテルで泊まった。
朝7時半に出て、昼1時過ぎに白馬に至った。
本当は、上越高田などゆっくり見てまわりたかったが、時間がなく駆け足で早朝の妙高を見た。
1.早速やべー廃墟発見
赤倉温泉の温泉街&スキー場に行く途中、早速イイ感じにヤバいバブルの残滓に出会った。
バブルの豪壮(=悪趣味)な建物の廃墟を、バブルとバロックをかけて「バブロック様式」と呼称している私だが、ここは悪趣味さにおいてはあまり大したことはない。おとなしい方である。
お化け屋敷か?
道のザラザラ感もイイ感じだ。
いかにもバブル。
全国各地の温泉地にある怪しい廃墟の一つである。うーん、そそられる(笑
で、望遠ズームで覗くと(←変質者
なんか玄関に車止まってるし、
しかも人出てきたし!!!
ホテルとしてはやってないはずだが、いったいどーなっとるのか?
調べてみたらこうでした↓
現在はサバゲ―施設として利用されている模様。
もしかして、アニメのコスプレ撮影用のスタジオとしても結構いいんではないだろうか。
冬にやってたコスプレをテーマにしたアニメ「その着せ替え人形は恋をする」でも、廃墟スタジオでのコス撮影というトピックがあったし。
アニメの廃墟での戦闘シーンの再現とかね(コードギアスのルルーシュ覚醒のシーンとか、Darker Than BlackやFate/Zeroの戦闘シーンとか、かなりイケる気がするぞ!知らんけどw)
廃墟とは、ヲタクホイホイなのかもしれない。
コロナ禍の移動規制が緩和されていったら、世界中からコスプレガチ勢を呼ぶがよろしい。
てか、「廃墟検索地図」なるサイトがあるのねン。
お気に入りに入れとこ
ちなみに↓みたいな、さも現在もホテルとして営業中であるかのようなことをぬかすサイトもあって紛らわしい。
廃業してるんだったら載せるなよ・・・
ここは温泉街の外れも外れ。
果たして温泉街の中はどうなっているか???
2.んで、赤倉温泉街へ
うーん、温泉街に入っても一緒だったわ(汗
このネットニュースによると、4年前に破産してます。
この業界の隠語で「飛んだ」というやつですな。
さて、建物は取り壊されず当時のままだが、果たして物件の買い手はついたのか?
他も見ていこう。
さっきの「大丸」のはす向かいは、ぶっ壊してました。
ぶっ壊しているというのはネガティブなことではない。
なぜか。
壊す金が見つかったからである。
つまり、誰かが古い物件を買って、再建築のために取り壊している可能性が高い。
閉業中のホテルにつては判断がつかないが、こうした取り壊し中の物件については、資金注入がされたという可能性が高いのである。
買い手は外資か?
赤倉温泉は、後に行く白馬の栂池などと同じく、スキー場の山やその下の温泉街などが、「入会地」(「いりあいち」と読む。「にゅうかいち」ではない)になっているのかもしれない。
前近代からの村落による共有=惣有である。
そこ地がそうした土地の場合、土地利用者は建物だけを所有することになる。
こうした古来の権利関係の形態は、外国人にはまず理解できない(日本人、それも法律専門家でもにわかには理解できない)。
こうした土地の利用権はそれゆえに、忌避する外資と、訳も分からずに取得するアホな外資に二分されることになる。
後者は、訳が分かっていないがゆえに、単にリスク選好しているだけで、従来の伝統的な仕組みを理解する意思も能力もない。
そうした人間に利用権が渡って、地域との軋轢が生まれるようなことがないように、きちんとコントロールする主体が必要である。
赤倉かどうかは知らないが、実際に顧客からの伝聞で、こうしたトラブル物件を抱えて、半ばほかの投資家をだますようにして押しつけ、売り抜けようとしている外国人投資家がいるとは聞いている*1。こうした者が噛むと、地域にとっても将来のためにも何の利益も生まない。日本人が、外資と渡り合ってきちんとコントロールをせねばならない。
朝なんだけどなぁ。
十分怖いんだよなぁ。
お化け屋敷感が半端じゃねぇんだよなぁ。
ここは営業中か否かわからなかった。
ネットで検索してもはっきりとした情報がない。
上記で調べてきたホテルなどでも、閉業中でもじゃらんなどのページがそのまま放置されていることもあり、はっきりとした状況がわからへんのである。
すんごいガスってました。
それがまたこの赤倉温泉街に対する自分の印象をだいぶ捻じ曲げてしまってますw
ここは、ニセコなどと違ってもともとは「温泉街」で、そこにスキー場ができたという、バブル当時で考えたならば「もともと温泉街なうえにスキー場までできて無敵だぜヒャッハー」な状態であったことは想像に難くない。
しかし、バブル崩壊とその後の長い低迷、ニセコの二匹目のどじょうを狙う外国人開発者の乗り込み、その直後のコロナ禍の再びの打撃、という経緯を経て今に至っていると思われる。
しかし、先述のように、北海道などと違い信州や越後は古来の山岳宗教や林業の伝統があり、そこには惣村、惣有などの近代民法典の権利規定の埒外にある「慣習法的物権」が存在する。
これらをまず、法律の専門家自身がとらえなおす必要がある。
そうしたものをきちんと説明し、合意できる点を探る作業を経て初めて、海外も含めた多くの投資家と地元民双方にとって益となる再開発や復興ができると思われる。
彼らが地域の活性化に役立つのならば歓迎されるべきことである。
しかし、こうした不動産資本を必要としない形態の事業者と、不動産そのものを対象とする事業者=不動産屋やホテル事業者などについては、街づくりそのものに甚大な影響を持つため、きちんとした対話と包摂が特に必要である。
楽天トラベルで昨年3月口コミが最新のものとして残っている。
ということはやっているのか、それとも今年はやっていなかったのか?
なにせ、街そのものを見る限り、コロナ禍の大打撃もあってかなり苦しい状況なのかという印象を受ける。
しかし、街が活動し始める前の時間帯の訪問だったため、この状況で判断することはできない。
いずれにしても、外資を導入するにしても、特に従前の分厚い歴史的文脈のある地域であれば、より一層「統合」や「包摂」という、歴史的文脈にいかになじませ、かつその中でいかなる化学反応を起こさせるかの制御への意志が極めて重要であることは言を俟たないだろう。