出張などの際に持って行く用に買ったOlympusのMFT機が、その目的通り使えた。
フルサイズと比べると違いは分かるが、よく撮れる。
ちなみに、フルサイズとの違いは悪いという意味ではなく、得意分野が違うという意味である。
フルサイズはノイズが少なく、ダイナミックレンジも広いが、その分パンチのある画になりにくい。
MFTはノイズが乗りやすくダイナミックレンジも狭いゆえに、ハイコントラストでパンチのある画にしやすい。
センサーのホワイトバランス等のカラーバランス検知能力は、阿東的にOlympusの方がバランスが良い。
NikonはZ6でもそうだが特にD7500が、異常に青方向にホワイトバランスが転びやすい。
なお、以上はセンサー性能の話だが、純粋なレンズ性能でいえば、Olympusは悪くないものの、Nikonの特にZレンズはモンスター級に雑味がない。Nikonの方が性能は上である。
増上寺は徳川の江戸入府(転封といわない。浜松から東に領土が広がって、領土内で拠点を移したからか)菩提寺とされる寺である。
港区の真ん中にある寺としては境内は大きい。しかし堂宇はコンクリート製で、味気はない。
写真の増上寺の後ろにある東京タワーと並ぶ高層ビルは、麻布台タワーという森ビルの新しい超高層ビルで、今年開業予定らしい。330メートルで、残念なことにあべのハルカスは日本最高層ビルの座を譲ることになる。
4年後には丸の内かどこかに三菱地所の「トーチ」というビルができるらしく、それはさらに数十メートル高さを更新するらしい。
まぁ、大阪にしろ東京にしろ、いつ地震が直撃するかわからんのによくやるわな。
ニュースではちょうど東京のソメイヨシノが開花したといっていたが、この前々日の京都もこの日の東京も、枝垂桜や八重桜は七分咲きくらいにはなっていた。
四方を高層ビルに囲まれてる。
そういえば、現代東京のバベルの塔もといイーストサイド・トウキョウにあるスカイツリーができた後、てっきり用済みでぶっ潰すのかと思っていたとうきゅタワーは、未だにしぶとく建っている。
なかなかしつこい。まぁいいけど。
こういう陰翳の強いところこそ、MFT機の方がビビッドな感じになる。
寺の江戸期以降の由緒はしっかりしているのだろうが、どうも建物に味気がない。浅草の浅草寺や高尾山の方が外国人観光客には人気が出るのも当然だろう。
MFTだとこうした影の濃いビビッドカラーの発色がよくなる。
暗めの露出で、日の当たる桜を強調するときなどにはダイナミックレンジが狭い方が処理しやすい。
増上寺の土壁である。
ノイズはやや強いが、こうしたテクスチャーと陰影をきちんと表現してくれる。
ちなみに、これだけの大寺であるが、壁に五本線はない。
寺院の壁の五本線(ボーダー五本)は、その寺が門跡寺院であることを意味するものだ。
門跡寺院は、王家(天皇家と宮家)の子女が出家して庵を編むなどした王家ゆかりの寺院(宮門跡)や、藤原五摂家の縁のある寺(摂家門跡)などを指す。
徳川家は公儀ではあったが、門跡寺院の寺格が与えられるほどの家格ではなかったということである。