手軽な一揆の起こし方

エセ評論家の生活と意見

上越の城廻り、春日山城・高田城

 

1.春日山城

新潟市から特急しらゆきで2時間で、上越直江津駅に着いた。

そこからバスに乗って春日山城に向かう。

上越市埋蔵文化財センター

バスは城の麓の資料館である上越市埋蔵文化財センターの前に着く。

資料館で荷物をロッカーに預けて(無料)先に城に上ることにした。

春日山城大手道

大手道は遠回りで、別にある車道の方が三の丸などの城郭には近い。

春日山中腹から 左下に食堂が見える

資料館から20分くらいで三の丸に達し、そこから5分もあれば本丸に行ける。

よく整備されているので登りやすいが、雨が断続的に降りそちらに悩まされた。

三の丸から二の丸にかけての登りから

直江津の港から日本海が見える。

春日山城日本海交易路を扼する城であったことがわかる。

春日山城の後背には、大きな妙高山地が控えており、それに分断された反対側(西側山麓)に糸魚川がある。糸魚川は姫川の河口で、東側を妙高山地に、西側を白馬に連なる北アルプスに囲まれた狭隘な港町である。フォッサマグナが走ることで有名である。

直江津春日山は、西南・北東日本を分かつ場所の東側で最初の開けた土地ということになる。

直江津の西は糸魚川まで泊がなく断崖が続く(高速道路も海のぎりぎりのところを走る)ことからも、補給地としての直江津が重要であったことが想像される。

交易ルート・中世中期まで

交易ルート中世後期

交易ルート中世末期から近世

こうした資料は小樽、松前弘前、盛岡などでも見られたものだが、やはり戦国の城の資料館、特に上杉謙信膝下の大城のものとなると、どうしてもこういった資料は少なくなる。

上杉・武田・北条軍の編成

おそらく依拠した資料ごとの編成上の定義なども異なるのだろうが、手明り=輜重部隊の量が北条だけ以上に少ない。

北条も武田も、支城のネットワークを気付いて、そこで補給を受けられるようにしていた点は同じと思われる。

また、軍事学者のマーティン・ファン・クレフェルトが「補給戦」で記したように、共有網として最も大事なのは水路・河川である。行軍経路によっても、輜重のウェイトは変わったであろう。

軍団編成

まぁ面白いっちゃ面白いんだけど、どちらかというと「雑兵たちの戦場」に描かれたような、そもそもの戦争目的と当時の社会状況にフォーカスしてもらいたいというのが個人的な嗜好である。

川中島の戦いは、農作物の端境期の人払い=口減らしと浮浪者の食い扶持確保のため、というあまりに合理的でそれゆえ凄惨な理由があった。

現代では、アナ―ル学派のような、社会経済の構造から歴史を説き起こす研究が日本の中世史でも発達してきた。網野善彦らの貢献が大きい。

こうした歴史学の視点は、当時の生産手段や生産技術、経済、土地資本の権利関係、気候、地政学的な条件など様々な状況を立体的に浮かび上がらせるがゆえに面白い。

しかし、日本の城跡資料館の多くは、どうしても戦国の「時代小説」に出てくる人物史の陳腐なストーリーに偏重しており、あまり楽しめないところがある。

小中学生の頃ならば、こういうのでもよかったのだが・・・。

勢力図

 

2.高田城

続いて高田城である。

上越市には、戦国期最大級の山城である春日山城と、江戸期の平城の大城郭である高田城という、二つの性質の違う城が二つ存在しており、全国的にも珍しい。

高田城

まだ紅葉には少し早かったのと、相変わらず天気が良くなかったことから日差しも弱く、色彩がそれほどうまく出なかった。

三階櫓は木造復元で、中は資料館になっている。

丸亀城天守」や弘前城天守」などと同じく、実質的には天守の役割を担った形式上は櫓の建造物である。

東日本に多い土塁の城郭の上に建っている。

三階櫓

城内には別に上越市歴史博物館がある。

人口20万人弱の市であるが、いくつも歴史資料館を持っており、力を入れていることがわかる。

高田藩の歴史1

高田藩の歴史2

高田藩の歴史3

高田藩の最盛期は江戸初期だったようで、その後は生産力の低下などに悩まされた時期が長く続いたようである。

他方、藩の外港である直江津は潤っていたようで、藩庁のある高田や周辺の村落と外港の直江津で、必ずしもバランスの取れた発展をしていたわけではないようである。

高田藩の歴史4

高田藩の歴史5

高田藩の歴史6

レルヒ少佐は日本のあちこちに行ってスキーをしているようである。

倶知安町にも銅像が立っている。

彼が来たところはだいたい日本のスキー発祥の地なのだろう。

どちらかというと、以上のような地誌を教えてくれる歴史館の方が好みである。

館内に御母屋(おもや)という喫茶店があり、休憩するのにちょうどよかった。

三階櫓から妙高方面を見る

二の丸の堀の蓮池