1.季節の移ろいと空の違い
札幌に出張して一泊したので、朝撮った写真を載せる。
まずは先月、1月下旬に行った際の写真がこちら。
冬の一番寒い時期、大寒の近くである。
空気が澄んでいて、上空の青と太陽のオレンジの色の対照性が強い。
10年以上前のマイクロフォーサーズ(MFT)、Olympus EP-1で撮影し、Lightroomで現像した。
他方、次の写真は今日の朝撮ったもの。
場所は同じホテルの同じ階。部屋はちょっと違うのでアングルも少し違う。
こちらは、MFTより大きいセンサーのAPS-Cである、NikonのD7500。
露光は二枚目の方が明るめになっている。
画角は、どちらもフルサイズ換算で50mm(いわゆる標準画角)になる、MFT25mm、APS-C32mmである。
まず、季節の移ろいがある。
2枚目を撮った今日は、札幌市内は最高気温8度が予想される、ようやく北海道にも訪れた小春日和だ。
晴れてはいるものの、春霞のようなもやに覆われたような柔らかい光の日だ。
雲がなく、やや単調な画になった。
2.カメラ的な違いでいうと
1)色味
1枚目の方が上空の青色が強いのは、もともとオリンパスが青を強調したがるメーカーであることもさりながら、シンと澄んだ空気の真冬の朝だったことが大きいように思われる。
2)シャドー
よりわかりやすい違いは、画面の影の部分(シャドー)の明るさである。
1枚目は、2枚目より露出自体が暗いのだが、それにしてもシャドーが黒く潰れている。2枚目は、シャドーをLightroomで明るくすると、簡単に暗く潰れていた部分の画像データが、明るく反映されてくる。センサーが、より暗い部分でもわずかな光を取り込んで、記録しておいてくれている証拠である。
3)逆光耐性
これは、さすがにニコンの圧勝である。
ニコンのレンズも、決して上位機種ではなく、中の中くらいである。
しかし、逆光である太陽を画面の左下3分の1において、しかも窓越しであるにもかかわらず、フレア(強い光による画面のぼやけ)やゴースト(画面上にできる多角形のきらめき)が出ない。
Olympusのほうは、さすがに基本設計が古く、かつレンズも汚れてきたか、縦に筋状のフレア(?)が出ている。それ以外はシャープに収まっていて、ここは見事といえる。
3.総評
画のキャッチ―さでいえば、1枚目の方が派手で見栄えがするように思う。
そうした華やかな写真を追及するのは、Olympusの得意とするところだろう。
他方、Nikonは地味である。インスタグラムなどの派手で耳目を引くことを究極目的とする写真づくりには、不向きかもしれない。
しかし、光学的な性能は間違いなくNikonが高い。センサーもレンズも高いんだから、当然っちゃ当然だが。
撮り比べてみると、メーカーの特色の違いや季節の移り変わりなどが見えて興味深い。