手軽な一揆の起こし方

エセ評論家の生活と意見

仙台の博物館などが休館中で観光ができない

 

1.タイミングの悪い仙台訪問

先々週の土日に仙台に行ったが、市内を観光できなかったのと、そもそも見て回る場所がなかったのとで、いまいちだった。

金曜日の夜9時に現地入りして、土曜日の昼から研修講師、日曜日の朝に仙台を出るまで、結局まともに観光できる時間はなかった。

行ったタイミングの問題が大きいのだが、2023年半ば現在の仙台市内の観光事情にはいくつも問題があった。

まず、青葉城仙台城)に行きにくい。

市内循環をするループル仙台というバスが仙台城八幡宮などを回っているが、市街から近道の主要な道路が数年前のがけ崩れで通行止め。大幅に迂回するため、午前中の空き時間などでさっと数か所廻ろうと思ってもできない。

バスの迂回のために、仙台城だけ他の観光スポットと離れてしまう。

もう一つは、見どころが休館、改修中であること。

宮城県立美術館と仙台市博物館が両方回収のため休館中で、これはかなり痛かった。

3日目に多賀城市東北歴史博物館に行こうかとも考えていたが、結局早く帰ることを優先した。多賀城まで行けば帰宅は5時過ぎ、たいして寄らずに出発すれば3時前後。

土日を丸々出張に当てているので、休養を考えるならば後者になる。

行く時期が悪かったのと、日程も悪かったのが惜しまれる。

また、上記のように博物館美術館が閉館していても、他に街中に見どころが多ければ困らないが、残念ながら古い町並みなどが城下町にしては極めて珍しいほど皆目残っていない。

都市として規模が大きすぎて皆潰されたのだろうか?

今年に入ってからだけでも、東北では弘前会津若松、盛岡と行ったが、仙台市内が一番観光や散策に困った。

光都市としての魅力でいえば、今回のタイミングの悪さを差し引いても、会津若松弘前≒盛岡>仙台となった。

他方で、ずんだ餡は仙台で新鮮なものを食べれば香りもよくおいしいものだとわかったし、牛タンも食べる機会があったのでそれはよかった。

仙台で唯一散策して回った、市内北部の寺町である北山の方で立ち寄った輪王寺の写真を掲載する。

輪王寺山門

輪王寺庭園

北陸などの浄土真宗の寺に比べると小さいが、立派な風格のある寺院だった。

 

2.車での移動について考える

仙台への道行きでJR北海道が雨で運休になったため、結局新函館北斗まで車で行く羽目になった。

高速道路代と燃料代など余計にかかった。JRに請求してやりたい。

最近、北海道知事は踏み台でどう見ても衆議院選挙に出ることしか眼中にないと顔に大書してある某スズキの、「攻めの廃線」とやらの興ざめしかしない政策がようやく批判され始めた。遅すぎる。

「攻めの」とつければ何でももっともらしく聞こえるとでも思ったのだろうか?浅はかさ極まる。

「○○ちゃんって、すごい厚かましいよね!いい意味でっ!」

「いい意味で」とつければ何でも許されると思っている失礼なJKと大して変わらんアホさ加減である。

本来、小樽から余市までの輸送密度や営業係数ならば、本州であれば並行在来線として存置するはずなのに、北海道庁が一方的に廃線を決定したというのである。

JR北海道も、赤字路線を減らしたくてたまらないようだ。どうやらJR北海道とは、鉄道事業をやめることを事業にしている鉄道会社らしい。

この両者が非常に問題である。

北海道庁は、どうやら今までの行きがかり上、「道のことは道が決める」という国に口を挟ませたくない主導アピール祭り状態で、そのくせして財政がひっ迫しているから、すぐに「廃線」という結論になる、という見方もできる。

在来線を存置するために国のカネや口出しを受け入れたくないのである。

北海道新幹線「並行在来線」理不尽な廃止の裏事情 データを精査せず、強引にバス転換を決定 | ローカル線・公共交通 | 東洋経済オンライン

道庁主導で「交通崩壊」進める北海道の現実 有識者が国会で指摘「密室協議が全てを決める」(鉄道乗蔵) - エキスパート - Yahoo!ニュース

北海道新幹線の「並行在来線」問題、バス転換協議の泥沼化 地元住民は不信感、日に日に増す道庁批判の声(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース

要は、道庁が自分の縄張りを仕切り続け、国に口を出させないようにすることが目的で、道単独で維持できない路線は、国に余計な介入の口実を与える前にさっさと潰してしまおう、ということである。

他方、JR北海道はこれはこれで、労組つぶしのための(それはそれで必要だったのだろうが、目的と手段の組み合わせがおかしい)民営化で、どう考えてもお先真っ暗の路線だけを押し付けられて今に至る。自助努力には限界がある。

ちなみに、今回雨で長万部新函館北斗欠便となったJR北海道長万部駅の駅員も、新函館北斗の駅員も、欠便しているのに来た客が悪いかのような不快な態度であった。

あの手合いはさっさと対話型インターフェースに置き換えればいいのではないか?

機械は過激派の労組など作らない。

長万部駅のベテラン駅員は、「やってないんだからさっさと帰れ」くらいの雰囲気。

新函館北斗で切符をキャンセルしに行ったみどりの窓口の若造は、渡された切符を誰かに強要されたように渋々5秒ほど無言でにらみつけた後で「アー、これ切符変更にするとめんどくさいんで、いったん全部キャンセルして発券しなおすのでいいっスか?」と嫌々やっている感満点の返事。

客に向かってわざわざ「めんどくさい」などという必要があるだろうか?

JR北と同東日本は、国鉄解体後も結局、(革マルの隠れ蓑といわれる)動労国鉄動力車労働組合)の残党が主導権を握ったとされる。順法闘争やマル生を主導した国労よりも過激な労組である。

 

maitreyakaruna.hatenablog.com

 

さらに、ご案内の通りの赤字から待遇も悪いのだろう。

「お察し」な職場環境と悪い待遇で、客への態度も悪くなる。

で、事故も増える。

人間、貧すれば鈍する。

こういった人間や組織とは、できるだけ関わらない方がいい。

主導アピール祭りしか眼中にない(これ、軍部主導の戦争遂行のためなら一億玉砕して国がなくなっても構わないという旧軍部と同じ発想)北海道庁と、貧しく愚かになり果てたJR北海道

こういうロクでもない面子がインフラを担っている限り、結局我々住民は、ますます自己負担と自己責任を強いられるだけである。

それに追い打ちをかける、というかそいういう体制が出来上がるのを今の今まで許してきたのが、担税者納税者であるにもかかわらず、政治を通じてこの状況を改善しようという意識が希薄な北海道民である。

而して、クルマが交通手段の第一になってしまう。第二は、航空機である。

ゆえに、車には走行安全性、先進運転支援などの性能がますます求められることになる。

 

3.結局クルマをどうするか

最近買替が頭をよぎったが、なぜ買い替えを思いついたのかよく考えてみた。

突き詰めて考えると、クルマでの移動に飽きてきたのである。

それを、「クルマに飽きた」ととらえて、買替を検討していたように思う。

しかし、先述の通り飽きていたのはクルマというより移動そのものだ。

北海道内での移動はどれも長距離で、景色も単調である。

人口が少ないので街も少なく、行く場所は限られてくる。

すると、いつも同じ目的地への単調な長距離を移動することになる。

そら飽きるわ。

近畿地方に住んでいれば、域内だけでも東は滋賀(湖北、彦根八日市信楽、大津、坂本など)、三重(鈴鹿もあればお伊勢さん、熊野古道もある)から南は和歌山(山奥の秘境からパンダのいる白浜まで)、中心部に大阪・奈良・京都(言わずもがな)があって西は神戸や姫路、淡路島、北は舞鶴や若狭まで、バラエティが実に豊富である。

他方、道内で仕事も含めていくとすれば、東は富良野、南は函館、他に札幌、小樽など、確かにいずれも観光地ではあるもののそれぞれその一点のみで周辺の広がりが限定的である。

ということで、これはそもそも車の買い替え云々で解決する問題ではなく、車での移動や体験自体のマンネリ化をいかに克服するかという問題であったことがわかる。

・タイヤを替える(Michelin Pilot Sportsあたりいってみるか?現在のYokohama Blue Earth GTはウェット性能や荒れた路面でのドライグリップなどかなり不安・不満がある)、

・オーディオで聞く曲のバリエーションを増やす(昔買ったりダビングしたりしたCDの曲の多くが、PCの買い替えや音楽端末の切り替えで、いつのまにかどんどん消えて行ってしまっている。一度同期しなおさねばなるまい)、

・行く場所を変えることも重要かもしれない。

例えば、今まで行ったことのない道東、道北や、本州(特に東北地方)に車で行くのはやってみる価値があろう。

東北は、残念ながら一泊位ならばフェリーに車を積むより現地でレンタカーを借りた方が安いが、体験を買うことを重視するなら多少高かろうが致し方あるまい。

前回の記事で、車の買い替えシミュレーションをした。

結局、車を買い替えるのが一年早かろうが遅かろうが大差ないことが分かった。車検を一回多く通すか否かではなく、現状でドライビングエクスペリエンスをいかに向上させ、かつちょうどモデルや性能が買い時のクルマが出るのを待つのが吉であろう。